2006年02月05日
歌舞伎座
昼の部演目
春調娘七草 はるのしらべむすめななくさ
一谷ふたば軍記 いちのたにふたばぐんき
お染久松浮ねのともどり おそめひさまつうきねのともどり
極付幡随長兵衛 きわめつきばんずいちょうべえ
春調
曽我兄弟と静御前っつー組合せからして事件ですね、つくづく。この方々が暢気に土手(土手じゃなかろうが)で菜ッ葉摘んでいる構図は、考えれば考えるほど異様。なのに絵になるんでございます。
芝雀の女形は一言「マドンナ」。クラスの美少女に淡い恋心を抱くがき大将の気分になるなあ。
一谷
歌舞伎動物大好きなわたくしめは、もう、お馬に釘付け。全てのカラクリを分かってそれぞれの乗り手と接しているような、、、家畜というより兄や姉のような情愛があるように思える。
鎧のこしらえが半端じゃない。鱗のような片を繋ぎ合わしたもの。福助から脱がしその傍らに置いた時の重量感と崩れ方が、大きな蛇。
お染久松
お猿に歌舞伎動物好きの血が騒ぐ。そっくり反った変なポーズといい、マヌケ可愛さがたまらん。
実は後見の中村志のぶに血眼だったファンが多かったのではなかろうか。か、可憐だ(ゴエモン調)。三階から見みると変声期前の少年にも見えるもんな。
随分
長兵衛の穿く足袋が、コハゼじゃなくて紐で結ぶタイプ。これいいな。型紙探してみよう。
劇中劇が楽しい。この場面は欲しい。
舞台番も興味深い。
それにしても菊五郎は了見狭い卑怯もんの役でもかっこいいな。そして志のぶは可憐にも程がある。たまらんね。