ご説明:
カテゴリ「芝居浄瑠璃芋蛸南瓜」では天本の観劇メモをまとめております。
ネタバレもあるのでご注意下さい。
*********
■データ
リビング名人会 立川談志
日付:2004年12月22日
場所:よみうりホール・有楽町
演目は、
漫談?をひとくさり、続いて「粗忽長屋」に「芝浜」
仕事帰りなので遅刻しちゃいました。
談志師匠ごめんなさい。お客様もごめんなさい。
ところで。
どうも、談志を「家元」って呼ぶのに照れがあるのよねえ。
落語通じゃなくて只の落語ファンのわたくしの口から「家元」
って出ると、なんだか寿司屋のカウンターで得意気に醤油を
「ムラサキ」って言う人みたくなっちゃうのよね。余談でした。
で。
今日の談志は引き込まれました。
この談志が観たかったンだよ、わたくしはっっ。
そして、お客さんの集中が凄まじかった。いい客が揃ったなあ。
この季節にしみじみ心にしみる「芝浜」の女房がよかったわあ。
卑屈すれすれなまでに旦那を立てるいじましさ。
小言の尻に「気に障ったらごめんね」「言い過ぎたらごめんね」
と謝り。正月前に畳を替えても「相談しないで替えてごめんね」
と何度も謝る。
そして、拾った大金を夢だと騙したのを旦那に告白した時も
最後には「殴っても蹴ってもいいから、捨てないで」とすがる。
マリリン・モンロー演じる、可愛くてちょっとお馬鹿さんでどこか哀しい
(でも愛さずにはいられない)女性を彷彿しました。
(蛇足ですが、わたくし、モンローが大好きなのでございます。)
談志の語る女って決して「リアル」じゃないけど「理想」なのよねえ。