2007年07月16日
銀座ブロッサム
第一部 桂小枝&松村邦洋 二人会
桂小枝 「くしゃみ講釈」
第二部 三遊亭小遊三・柳家花緑のおもしろ寄席
サンドウィッチマン
マギー審司
スピードワゴン
ますだおかだ
柳家花緑 「宮戸川」
三遊亭小遊三 「浮世床」
第三部 笑福亭鶴瓶の会
笑福亭鶴瓶 「青春グラフティ松岡」「立ち切れ線香」
■桂小枝&松村邦洋
生ナイトスクープだ。なんだか嬉しい。
「長崎からわざわざ笑いに来たの?」という客いじりや、ざぶとん回しだの、ぷらぷらした感じが楽しい。
小枝曰く、一番怖かったレポートは「爆発卵」。レンジでチンした鶏卵。命知らずだ、、、。
妙に可笑しかったセリフが、松村邦洋の「初めてのキスはイソジンの味」
彼女はいつもボディソープの香り。
■松村邦洋
六甲おろしの出囃子で登場。
プロジェクトX風の松村物真似物語。
「三浦和義が逮捕されるとタイガースが優勝するんですよ」
■桂小枝 「くしゃみ講釈」
ミッキーマウスの曲に、東京のお客さんが軽くどよめく。
いくら桂がついたとしても、桂銀淑は落語家じゃない、という注意。
そして、カツラだとしてもキダタローも落語家じゃない、という警告。
他には、小米朝はアホだと言う話
ベルトの上からベルトを締めた、とか、
楽屋に置いてあった歌丸の弟子のジャケットを間違えて着て帰った話(しかも、弟子は帰りのキップをそのジャケットのポケットに入れていたので大騒ぎに)、とか
「立ち切り線香で、"小糸ー!"と呼ぶ場面なのに、大きな声で"とてとー!"と叫んだ」
など。
「とてと」って、なんだか、ポテトの綴りを子供に知ったかぶってるクリントン元大統領みたいな響きだな(って、覚えてる人居ますか?)
■おもしろ寄席
鯉昇が出てくるのかと思ったら、スピードワゴンでちょっとさみしかった。
■宮戸川
口を開いて「ここから落語です」。小枝の立場無し。
マクラは芝居の報告。落語は「聴く」仕種に慣れていないので、どうも過剰に相槌を打ってしまうと言う話の途中、客席から花緑贔屓さん(ご婦人)が大きな声で「ミュージカル良かったよ!」と声がかかる。
花緑の強みってここだよなぁ。塀の高さが程よい。
かかった声にこたえる様子もいいもんなぁ。
宮戸川は、お花さんの大活躍。
半七の帯を掴んで、コマのように回してしまったり(注釈代わりに花緑が「斬新な仕種(手を挙げてくるくる回る仕種)で、気づかないお客さんもいる!」
雷落ちて半七がお花に抱きついたり。
考えてみたら、お花がおじさんへ「私が無理について来たンです」と半七をかばうような言い訳するスタイルも一寸珍しい。
サゲの後に「宮川大助花子由来の一席」といっていたので、このお花は花子をイメージしたもんなんじゃろか。
他、つれづれ
「締め出し、たいらげちゃった」
「おばさんはヨルダン」
■浮世床
しょうもないオッサンが集まって、しょうもない話をしている様子がすごくいい。
なんだろうなぁ、、、この感覚。
車座になって一緒に笑ってる感覚。客席と高座の距離を感じさせない。
■青春グラフティ松岡
小枝に続いて「小米朝のアホ伝説」
繁盛亭のこけら落としで、歌丸を紹介するのに「三遊亭歌丸師匠」と言ってしまった、とか、もろもろ。
そのアホ話を米朝に聞かせる鶴瓶もすごい。
しかし、父親の米朝も負けておらず、先日、泰葉を紹介したら
「僕、君ンとこのお父さん(三平)に長いこと会うてへんのやー」
と何処まで本気で何処からがボケなのか分からない事を言ったらしい。
そして、松岡は何度聞いても可笑しい。
「僕な、ぼんち揚げを上唇の間に挟んでゴリラのまねして食うのが好きやねん」
って、いい年こいたオッサンは思いつきませんよ、普通。
■立ち切り線香
なんと言うか、違和感を感じる。
よくよく考えていると、釣瓶はもしかすると横の広がり(舞台の広さ)は測れるけれど、客席の奥行きの計算が不味いのかもしれない。
無理にこじつけてしまえば、カメラが引いたりアップにしてくれたりするのに慣れてしまった「テレビの人」なのかもしれない。
頭のてっぺんから日を浴びて輝いてる、そんな輝かしさは感じるのだけど、その影がこちらまで伸びて来ない。真夏の太陽の光と、その影を思わせる。
でも、三味線が聞こえる前に、若旦那が小糸の気配にいち早く気づく演出は好きだ。
DVDにしたら、いい落語かもなぁ、、、。