罪悪感や喪失感に打ちのめされる事件と言えば、やはり
糠床を腐らせる
だろうか。「ショージくん」なら異臭を放つ糠味噌の変わり果てた姿に向かって、恋人を凶弾で失ったかのようにジョビジョバ浴びせ泣くだろう。「ああ、カトリーヌ!」などと呼び掛けながら、糠床の壷を揺さ振るだろう。
いや、なんとなくさ。糠味噌のぬったり感て「カトリーヌ・ド・ヌーブ」ぽいな、と。ドは釘な。
さておき。
そんな哀しみをたふたふに秘めている糠味噌なのだか、最近、、、いや細菌に掛けている訳じゃなくて、、、猛烈に所有したくてたまらない。
うーむ。でも毎日一人分だけ漬けても糠床は育たないんだよなあ。
それに、また腐らせでもしたら、傷心と罪の重さに尼寺に駆け込みかねないわなあ。そうか?
せめて、この夏が終わるまで待つか。
ところで。
糠味噌にセロリとチーズと山芋を漬けてみ。恐ろしく酒が進みます。やっぱり俺は菊正宗。
旨いよな、菊正宗。なんだかんだと色々味見しているけれど、結局これに戻る。