ご説明:
カテゴリ「芝居浄瑠璃芋蛸南瓜」では天本の観劇メモをまとめております。
ネタバレもあるのでご注意下さい。
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■データ
小朝・茂山・山陽の京極噺
日付:2005年06月11日
場所:横浜市市民文化会館関内ホール・横浜
そして演目は、
神田山陽「小豆洗い」巷説百物語から
茂山狂言「死神」
春風亭小朝「死神」
山陽…
おもしろかったのは百介の人物像。
もう1つの巷説百物語と申しますか、パラレルワールドの物語の風。
京極世界と平行した山陽世界での山岡百介。
熱烈な京極ファンはちと眉をしかめるかもしれませんが、
わたくしは結構好きだな、あの山岡"山陽"百介。
けれど、ラストがもう少し凄んでくれたらなあ。
ラストをああアレンジするのだったら、鉄錆のような後味の悪さが欲しかったなあ。
茂山狂言…
なるほど、こうきたか!
茂山千五郎の「死に神」がとにかくいい。間と云うか「魔」。
かわいいお顔の茂山宗彦がダメダメな男を演じるのも愛嬌たっぷり。
小朝…
器用でうまい!ンだけど、ちょっと肩透かし。
最後まで飽きることなく聞きほれちゃうンだけど、
でも、なんか納得できないのよねえ。死神が変です。
あんだけ、回りくどいまでに男に灸をすえておいて、
ラストで「俺が布団を回してやるよ」は無いよなあ。
(小朝って損よね。巧過ぎてお客さんがどんどん贅沢になっちゃうから。)
しかし、、、
京極夏彦は必要ないんじゃないかと思うんですが、、、
いや、好きなんですけどね京極。
ただ、企画としてタイトルに京極と冠しているワリに京極臭が薄い。
いっそ、太平シローを招いて、京極夏彦のモノマネさせるとかってどうだろう。