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。はにかむ



【落語】第48回朝日名人会


ご説明:
カテゴリ「芝居浄瑠璃芋蛸南瓜」では天本の観劇メモをまとめております。
ネタバレもあるのでご注意下さい。
*********

■データ
第48回朝日名人会
日付:2004年12月11日
場所:有楽町朝日ホール・有楽町

  演目は、
  三遊亭時助「道具屋」
  三遊亭歌彦「宮戸川」
  柳家喬太郎「喜劇駅前結社」
  桂小金治「渋酒」
  春風亭昇太「権助魚」
  柳家権太楼「芝浜」

毎度毎度楽しみな会。
まず、はずれが無い。すっぱり言い切ります「はずれが無い」と。
噺家さんも素晴らしいけれど、主催の方々のご苦労も伺えます。
観客のみなさんのあたりもなんだか心地が良いの。
広い会場でやっているのに、
小さい場所でじっくり聴いているような気持ちになれるとてもいい会です。


道具屋…
こんな大きなホールなのに、
声はよく通るわ目の配りも細やかだわで好印象。


宮戸川…
大概お話に出てくる、男性に猛烈にアタックする女性の容姿って
気の毒な様子だったりするけれど
(とんまるきしゃんだの、狂言の釣り女だのね)
この噺のおみつさんは、男前の半七さんと並んでも
「一対のお雛様のよう」と云われる器量よしさん。

雷に怖がる女性が男性に抱きついて、白い脛がちらり。
おやおやおやおやとお決まりのパターンへ?
、、っつー時にスパンと切るように終わるのですが、
通な方に伺ったところこの噺、おみつさんと半七さんが所帯を持つって
続きもあるそうな。へー。へー。
じゃあ、今日のは歌舞伎で言うと「見取り歌舞伎」みたいなものかしら。

きゃあ。じゃあ、おみつを福助。半七を三津五郎で想像しちゃお。
、、、(妄想中)、、、鼻血ドビュ(ッシー)。愛の島。


喜劇…
つ、疲れた。
笑い疲れた。
反則ですヨ。枕にウルトラマンネタだなんて。
15年前に特撮の同人誌作ってたオタク女にはたまらんネタですヨ。
新マンとウルトラマンのスペシウム光線のポーズの違いだの、
セブンのアイスラッガーの飛ばした後の手の送り方だの、
ウルトラ兄弟で実の子がタロウだけっつーのは生々しい設定だの。

もう、愛してます喬太郎。
ちんちんしゃぶらせてください。
(↑フォークの握りで直球投げるようなマネはおやめなさい、天本さん)

ちんちんはさておき。さておきたくないけど、さておき。

この方の言葉のセンスときたら、もう、きらめきの言語野ですヨ。
「プノンペン小町」だの
「たらこざる蕎麦」だの
「泣いたカワウソ」だの、
「親切なポルポト派」だの、
「ブラジルにイノキが居た頃」だの
椎名林檎の次のアルバムは柳家喬太郎に名づけてもらうがいいさ。

ああ、愛が深すぎてだらだら話してしまいそう。
この辺で切っとくか。


渋酒…
不思議な話です。
落語らしい事件の連続でもあり、
それでいて、ユリシーズを彷彿させるような
その日1人の男の行動を淡々と語っている風でもあり。

文学者の編集、と云う小ざかしさの無い口伝の民話のようなシュールさもあって、
話自体、大変興味深いものでした。

これを聴かせちゃう小金治ってすげー。
はじめて小金治の落語聴いたけど、すげー。


権助魚…
続きますねえ、昇太の権助魚。
枕の「うちの初めて洗濯機が来た日」の話が好きだから
また聴けてよかったです。はい。

しかし、メザシが泳ぎながら目に藁を通すってところ、
じわじわと目ン玉が痛くなります。


芝浜…
大好き。
いや、噺も好きなのですが、権太楼の顔がとにかく好き。声も。
聴いている人たちの脳の中に、舞台のセットを組み立てちゃう人なのです。
聴いている人たちの記憶の回廊に現れて、つなぎ合わせてゆくんです。
豆腐をつかむように、わたくしの脳をワシ掴む。
もやもやといじられているような、そんな感覚。
by bithoney | 2004-12-13 00:57 | :芝居浄瑠璃芋蛸南瓜
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泣くが嫌さに笑い候。

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