ご説明:
カテゴリ「芝居浄瑠璃芋蛸南瓜」では天本の観劇メモをまとめております。
ネタバレもあるのでご注意下さい。
*********
■データ
通し狂言「噂音菊柳澤騒動」かねてきくやなぎさわそうどう
日付:2004年11月20日
場所:国立劇場・大ホール
序 幕 三の丸御殿の場
二幕目第一場 柳澤邸内庭口の場
第二場 同 奥座敷酒宴の場
第三場 柳橋出羽屋の場
第四場 元の柳澤邸奥座敷の場
三幕目第一場 朝妻船遊興の場
第二場 駒止橋出羽屋別宅の場
第三場 吹上御茶屋の場
四幕目 三間右近邸宅の場
大詰 第一場 場内奥御殿広間の場
第二場 同 寝所の場
第三場 同 元の広間の場
第四場 木場一ツ目石置場の場
↑「通し」狂言の幕を並べると、流石に壮観ですなあ。
こうやって、「通し」で全部のお話を観ると、
作者の思惑の深さにドップリと浸れていいものですねえ。
もちろん、
歌舞伎座などでお馴染みの一幕二幕だけ上演する、
おいしいとこツマミ食いっ的な「見取り」狂言で
その場面の絢爛さや、演出の贅沢さ、役者の麗しさに浸るのも楽しいけどねえ。
さてさて、今回のお話の初演は明治8年で、
その際の題名は「噂音菊柳沢騒動」ではなく「裏表柳団画」だとか。
「団」の字は、主演の団十郎との掛詞になっているのですが、
更に深い意味として、
お武家の話「時代物」と、町人の話「世話物」が
それぞれ
表と
裏に描かれた
団扇の軸を持ってくるくる回すように
話もくるくる回ってゆく様が表されているそうな。
ほほー。なるほど話を追ってゆくと、
団扇がくるくる回るような様。
それでいて、それぞれの話がうまくかみ合っているンですね。
団扇の裏表というより、メビウスの輪のようです。
表と裏が溶け合うかのよう。
そうそう。
理屈ぬきで愉しめるお遊びもバッチリ。
菊五郎丈がマツケンサンバを踊ったりします。
でも、それすらも初めに「三番叟(サンバソウ)」を踏むんです。
あうー、盛りだくさん。
書ききれないなあ。
また、暫くしたら書き足します。
楽しかったなあ。